chika
れつら


0. forget me not


  ない

ということは

  きえない

ということ  ね




1.

首筋には天使が住んでいて
風向きなど気にならないように
うまく調節してくれているのでした
わたしは ただ 抱きしめて
おればよかったのです

cの動悸が失われたころ
わたしの陰部が急激に始まり

喪失?
と よびかけられた それは
すべての指を
噛み付くための道具として




2.

a-
A a,
あ あ、
ああ ああああ。
あ、あぁぁ。

(また
ウブゴエのこと
ばかり考えてい/
たのです、
あ/
なたの胸で。
散々冷やかされたり
お/
どけて冷え/
てしまった夕方には。
あ/
なたの胸で。
泣い/
てしまおうとして、
失敗/
してそんなときにも
あ/
なたの
ウブゴエだけは
何度も生/
まれてくれるから、
わたしは何度だって
あ/
なたの名前を、
呼ぶのです。
(また


視線を無為に齧り付かせ
宿り木を焼かれた烏が一羽、待って
います
いえ、
とまって、
います
(まだ
とどまって、
とどまった
ままで、
います
(まだ
いまです
いまのまま、
いまのままなのです
(まだ
い い 、
いいいいい、い
いい、いいいいいいぃ、
いぃいい、いいィいいィイイ
イいイ、イイ、イ
Ii,
i


imademo?


イ マデモ
(まだ
Ii,
ですか?



い え、
(また




3. 積雪

願ってもない失敗。

音楽室のベンチ。

夕焼け側の向こうに。

絞めあげたマフラー。
(クルシイ?くるオしいのです
冬。

つめたく透き通った歌声には

いつもわたしが移ってゆき
(雪。しん。しん。しん。
それですべての穴がふさがれると

思っていたということ。
(穴のこと
それが夜。

ふさがりのない夜。




4. ハミング

   
       
  
    

  
       
   
   
  
       

   
    
        

        
 
   
   
       
      
   
           
      
 

   
  




5.

そろそろお気づき でしょう けれど
chika という 女性

(夜明け
この世界の
どこにも存在しないのでした
(不意に救急車が泣き-はじめ-る




5.5 forget me not(reprise)


































6. 午睡

もしも

上手い具合のテレポぉテイションをみつけたとして
(それは夜毎のマント
みつけたとして、も
わたしと
(あなたはともかく、も
あなたのマフラー
覆い隠した首筋の天使だけは
(おいかけないうた、notことば
かならず一緒に
終わって(くれる)のです




わたしは(あなたの名前を口にしながら)




あなたは(い までも?




自由詩 chika Copyright れつら 2003-12-31 09:55:09
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