聡明
つきのいし.



すきとおる泪が
青い洞門をすべり落ちる
あなたほど自然に私をさとすものはない
美しく象形した蚕の吐糸がやさしく肌を包む
あなたは私を裸にせず裸にする
新しい息吹は真珠となり
このくらい胎内の淵に宿る
時をへて
ふたたび貝は操をひらき
その泪を聡明へと
とき放つのだろう






自由詩 聡明 Copyright つきのいし. 2005-08-27 00:22:26
notebook Home 戻る  過去 未来