思い出せる涙は
千波 一也
思い出せる涙は
すべて
私のせいであるが故
思い出せる涙は
なんとか上手く
こころに
収まる
思い出せぬ涙は
だれのせいであったか
どんな色であったのか
そもそも
流れた事実が
確かであったかどうか
私は身を温める術だけに長けてゆく
思い出せる涙は
すべて
そう、すべて
思い出せる涙は
すべて
私のせいであるが故
自由詩
思い出せる涙は
Copyright
千波 一也
2005-08-22 18:36:51