別れ話
チアーヌ

もう遅いよ
そう言ったら
あなたは泣いた
みっともないから泣かないで
と思ったけど
実際
言い出したわたしは
とても後味が悪い
別れ話は
途中経過は関係なくて
話を出したほうが
とりあえず悪者
泣かれると
申し訳なくてわたしも泣いた
最後にキスしてもいいか
そう言われて
うなずいたけど
正直なわたしは
体で拒否してしまった
そうしたらあなたはまた泣いた
どうしてこんなことになったのか
本当はあなたもよくわかっているはず
わたしも悪いけど
あなただって適当にやっていたんでしょ
知ってるよ
あなたの部屋にはずいぶん髪留めとか
転がってたよ
見てみないふりしてただけ
気がついてないと
思ってた?
それなのに今更本気だったなんて
言うのはずるいよ
最後まで自分が泥を被りたくないんだね
まあいいや
恨むのも腹を立てるのも今夜でおしまい
車の中は暖かいけど
外は雪が降ってる
はじめてスキーに行った日
覚えてる?
楽しかったね
きっと3年くらい経ったら
楽しかったことしか思い出せないよ
だからさようなら
もう会えないかもしれないけれど
あなたのことはたぶん忘れないよ


自由詩 別れ話 Copyright チアーヌ 2005-07-04 11:32:04
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