くーらー
唐草フウ
首筋に滲む汗が皮膚のくぼみで停滞している
めずらしく鬱屈したものとひっくるめて
無になれない顔になったまま
往復するうちわが申し訳程度に会釈する
トロトロとした頭の中でなにかを想像してみても
すぐ蒸発してしまうものだから、べたっと起き上がり
口にながれるものを入れて
エアコンへあたりに行く
白い歯のようなルーバーから吹き出される風に身を捧げていると
あしたの緊張するスケジュールや、用意不足の資料
きょうドタキャンされたこと
その代わりにきょう出来たこと
出来たことはあった
単純にだんだんと
まあいいか
に風といっしょに流れていく
たぶん しばらくは
明日も明日のエアコンの風に吹かれて
(お互いにねぎらい、ねぎらわれ・・・)