優しさについて
e R i

優しい男の子は嫌い
どこまでもずるずると優しくて
決して傷つけようとしないから

優しい男の子は嫌い
いつまでも愛してはくれないのに
どうやってでも手を放そうとはしないから

それでも、アタシは男の子の精液を望むよ

それが君の優しさでも

あかちゃんの産まれる場所からわき上がる
名前のない感情
どうやら君の優しさを孕んでいただけだってことに
20年、遅くても、早くても
ようやく気づけたしゅんかんの温度に
のぼせあがる感情の色

指先、なぞる、ことば、つたない、きもち、つながる

優しい男の子は嫌いだけど
あかちゃんの産まれる場所にそそがれた
君の優しさを、望むよ

女は、そうやって優しさで孕むんだね


自由詩 優しさについて Copyright e R i 2005-05-26 21:29:53
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