(531―18―4)野施行千代に八千代に
水恋鳥魚夫
(番外編41―18―4)
寸分違わぬドイツの民族歌曲はどのようにして生まれたのか
歌曲、ドイツというと仰々しい
シューベルトの冬の旅を思い出す
歌の種類を明確に区切るは難しい
童謡唱歌、民謡J・pop、歌謡曲、流行歌演歌
歌の種類は世界に無数で各国の文化を日本人の感覚で整理もできない
その中でも歌詞とメロディーが寸分たがわぬ 驚愕するのが
故郷を離るる歌
区分してあてはめることができないので ドイツの歌曲と言おうか
明治大正の人、
吉丸一昌と言う人は原曲の歌詞が兵士と恋人の別れの歌を
さらばふるさと さらばふるさと ふるさとさらば
と歌詞の3番までリフレインしたものを
オリジナルの別れを対象を人から故郷の地に昇華させる
その中で1番の歌詞は意外にも
園の小百合、なでしこ、垣根の千草 と冒頭に花を並べ歌う
2番は
つくしを摘んだ岡辺、社の森 小鮒の小川、柳の土手 と
昔遊んだ故郷の地を想起させる
そして3番はいよいよ故郷に別れを告げるその時が来たと奮い立つ
夕日が落ちた山の影になる故郷、静かに眠れ と祈り勇猛に旅立つ
この印象深いドイツの民族歌曲は世界に異彩を放つ
世界大戦で多くの国民が死んだドイツの哀悼歌
一度でも聞いたら忘れられない この曲は誰にでも己の故郷の二重写しでもある