心盲
一般詩人-

星を見ている
さわやかな匂いのする星を

きめ細やかな舌触りのことばが
サイババの放つビブーティーみたいに
どさどさ生産されている

なのにどうして
あの星は
あんなにも苦しそうなのだろう

あきらかに
現実問題
悲惨なのはこちらの方だと思われるのだが

どうして
あの星は
あんなにも悲しそうにしているのだろう

はたと気づいた
ぼくは苦しみ方が下手なだけだ
輝く星は、苦しみ方も上手いのだ
つらそうに泣くことが
いかにも上手いのだ

さてどちらが先に消えるだろう
大爆発して消えるだろうか
それとも燃え尽きてひっそり消えるだろうか

稗みたいに舌の上でざらつくことばを吐いている
今日も
ぼくは


自由詩 心盲 Copyright 一般詩人- 2024-05-20 20:27:20
notebook Home 戻る