至高の問い
ひだかたけし

 なぜ此処に来たのか
  (絶えず忘却しながら)
 なぜ此処で生きているのか
  (絶えず想起しながら)

失われた記憶の底
掬い出せば
無限の哀しみ無限の歓び
相俟って響き合い
なぜ?なぜ?なぜ?
揺れる問いに、
不動の光点 中央に座す

〉問う前に先ず全ての窓を開き放て!〈

肉体感覚を五感を遮断し
意識だけ明々と燃え立たせ
思考生命の
飛び跳ね躍る
最中に形象現れ
ヒビキヒカリの
深い青み帯びた瞳
漆黒の輝きを疾走し

不動の光点、思考生命を照らし出す

 なぜ此処に来たのか
 なぜ此処で生きているのか
 
執拗必然浮かぶ二つの問い、
今や力動する思考動態と為り
白い木霊となって押し寄せ来る

漆黒の輝き疾駆するヒビキヒカリの
  深い青みの瞳から吐き出され

白い純白の木霊となり押し寄せて来る
















自由詩 至高の問い Copyright ひだかたけし 2024-05-15 17:11:17
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