あたらしいいちにち 2
秋葉竹





いつだって
神さまだって水だって
あなたと一緒に光かがやく


夜の影に隠れていた
ようやく起き出した朝が
ゆっくりと身を起こし
やさしく微笑むと
今日もあたらしいいちにちが初まる

風に遊ばれているチラシ一枚や
夜に遊ばれてしまったすこし震えた
やさしい目をした悲しみたちは
いまから眠りに着くのかもしれない


いのちは生きるための道を
歩むだけだという悲しみが
過去を振り返りながら
瞳の淵あたりに滲み出てしまって

すこしだけ楽しい未来や希望が
新しい空気に
すこしだけ甘酸っぱい香りを
漂わせてくれている

なによりもたいせつな
いまはもういないあのひとは
これからもずっと
たいせつなまま
気づきにくい体温みたいな
あたりまえのあたたかさで
すこし疲れたこの体を
あたりまえみたいに
休ませてくれるだろう


幻聴じゃ
ないんだ風はさやさやと
あなたの想いを聴かせてくれた











自由詩 あたらしいいちにち 2 Copyright 秋葉竹 2024-04-27 20:38:53
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