夕焼け前線
umineko
愛情を持ってことばと向かい合う
簡単なようでむつかしい
誰かの作品を読む
誰かの日記を読む
誰かの声を聞く
誰かの
親しみを込めて私はそこに立つ
私の親しみを
だけどあなたは知らないだろう
私が伝えないからだ
伝える手段はある
だけど行使しない
デバイスはいくらでもある
だけど行使しない
伝えることがすべてではないからだ
もっと こう なんての
守護霊 みたいなあやうさで
あなたの背後
蝶の
見えない鱗粉が舞うよ
あなたの
空が夕焼けならば
それは
私なのだから
あなたが
もしも眠っていれば
それは
夕焼けなのだから