死に損ないの詩
鳥星
情熱はもう涸れてしまった。
一行目では誰もが世界一の詩人になれる。
二行目、三行目からは篩にかけられたように、
詩人だったものはただの凡人に成り下がる。
バレてはいけないよ、夕暮れに何も思わぬことを。
だって、情熱は涸れてしまった、涸れてしまったのだから。
私の指先はもう音を奏でないし、
色もなんだか寂しい色ばかりで、
何も書いていないのに等しい白紙のままの透明な詩を生んでみせるが、
私の想いはもう死んでしまった。
私は一日に何度も死んでいる。
死んだ私が死んだ掌で死んだペンを握って死んだ詩を書いている。
それを読むのは死んだ私と死んだ君たちだ。
死んだ言葉が死んだ君たちの中で融合して、
生まれ変わるその時が来るのなら私の想いや情熱も生き返るのだろうか。
夢を見ていた。
一行目までは誰もが世界一の詩人になれる。
二行目も三行目も人の心を震わせるような美しい詩句に満ちていて、
最後の最後まで光り輝くそんな詩を書く夢を見ていた。
でも私の情熱はもう涸れてしまった、涸れてしまったのだから、
私は本当はもう死ななければならなかったのだ、何年も前も昔に。