夢十夜 ⑥
レタス

軍人が来るというので
家財を全部庭に出さなければならなかった
皆家の道路に立って両手を挙げて来るのを待った
軍人は書記官を連れて家財を確認し書記官が帳簿に記した
そして父の毛糸の帽子をめくり何か隠していないか点検した

顔の分からない彼女とプラネタリウムを観た
マゼラン星雲を見せて欲しいと言ったら
ぼんやりと薄くて良く見えなかった
アンドロメダ星雲を見せて欲しいというと
やはりぼんやりとして良く見えなかった
仕方がないので熱いタコ焼きを二人で食べた
とても美味しかった



            初出 日本WEB詩人会 2024/03/14


自由詩 夢十夜 ⑥ Copyright レタス 2024-03-14 06:26:54
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