喜劇
秋葉竹



  

愛していないと死ぬようなひとと
呼ばれたいなぁ

永遠に成熟なんてできない
終わりのない時間を生きる
恋愛を
したいなぁ
時間に縛られてもそれもいい
いつ逢っても新鮮な
甘さのなかにある
すこし酸っぱすぎるくらいの
舌をからめて

止められない嗚咽がいつまでも
僕が悪いんだと想い知らせる
出られない牢屋に閉じ込められたよう

劣っているとじぶんを貶める
ことから
許されたい悲しみの果てに
ただ消えない罪だけが
なんどもなんども僕を責めるよね

言葉が心を切り裂く刃物だと
想い知ったんだよ

好きよりもさきに
嫌いになってしまう
悲しみをだれか
知ってるかな
そのあと好きになってしまう
地獄の愛情とか

ただ想像の中で笑う君の唇を
純粋に可愛いし綺麗だし
奪いたいと想ったんだ
世界から孤立したふたり
ふたりきりの妄想を始めようか
いやチガウか
創作か

愛がなにかなんて知らないまま
ひとを傷つけることはこわいし
ひとを愛することもまたこわいんだ
愛すれば愛するほど
嫌われる悲しい傷跡は
あんな孤独を僕に与えてくれたものね

それを踏まえて
乗り越えて
ふたり
大好き同士になれたんじゃなかったっけ

君から
「あたしが
愛してないと死ぬようなひと」

想われたい
そしてそう
小馬鹿にしながら



あなたって
愛してないと死ぬみたい
止まると死んじゃうダレカみたいね










自由詩 喜劇 Copyright 秋葉竹 2024-03-13 21:37:18
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