流雲
秋葉竹



  

いくせんまんのやさしさで
あかるいよるを私に頂戴
ジメジメとした闇は好きだわ
なんてゆうのは強がりだから

いくせんまんのあわれみで
すてきなよるを私に頂戴
月がかたむく幻想的な
サーカスみたいな星空が好き

いくせんまんのせつなさで
なきたいよるを私に頂戴
とおくの山にとうめいな
愛があるとか戯れを聴く

いくせんまんのあめのおと
ぬれてるよるを私に頂戴
ゆっくり傾く甘い吐息を
私の耳に吹きかけないで

いくせんまんのほしぞらが
きらめくよるを私に頂戴
窓にはじける夢の泡
よるは更けゆく雲は流れる










自由詩 流雲 Copyright 秋葉竹 2024-03-06 21:54:46
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