飢餓のうた・花咲き染めるガーベラに
ひだかたけし

氷河にお船、浮かべては
食い入る喰ってやる、オマエの肉
蒼白い透明に、いよいよ赤く染まり
眼見開かんと、この凍結の地に
ああ一気、赤の濃密真紅に眩まり
神の口すら、吐息吐く
オマエ、円成し放射状に燦光する
この蒼白い透明の
氷河辿り着く先
冷然と照らし

 *

氷河にお船、浮かべては
真紅の円周、辿り廻る

ああ遂に、

オマエ オレの凍結飢餓
毅然と突き放し見事咲く

ソレ一つの祝福なら
オレはオマエという謎
食い入り喰ってやる

待って居ろよ、
凍り付く神の吐息
吸い込みながら

ガーベラ、おまえを貫く成長力

 雪降る宇宙の贈り物、
  恒星の子守唄に
 しばし揺蕩い確かと覚醒し

おれは今夜 、

 大河へ雪崩れゆく 
 
  氷河の刻一刻命削り

 しずかさうねるその凄みに

遂に家路を辿るのだ 。







自由詩 飢餓のうた・花咲き染めるガーベラに Copyright ひだかたけし 2024-02-07 16:18:19
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