正夢
ひだかたけし

純白の頬を手で触れて
氷山の漂う
海原深く
沈んでいく夢を観る

一瞬から醒め
眼見開けば、

孔雀の鮮やかな羽ばたき
一閃する輝きの矢、

夜陰の街並みを
大勢の南国の人々
踊り進みゆく海辺へと

あれは何?と貴女に尋ねたら

 氷山の上で舞う孔雀たち

純白の前歯剥き出し
笑い崩れる貴女

の、

波打つ真青なスカート。




自由詩 正夢 Copyright ひだかたけし 2024-01-23 16:07:18
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