夢の入り口
リリー

 老朽化した打掛け錠


 内側のかんぬきに触れると

 掌の 熱を奪い取り

 回転させたら 重く開いた、

 銅錆の大きな門


 ×××


 そこは トゥオネラの川の辺りだと
 
 何故だか知っていて


 森の入り口にあった門は、一瞬にして

 朽ち果てると 白鳥にすがたを変え

 遠ざかっていってしまった


 

 

 

 


自由詩 夢の入り口 Copyright リリー 2024-01-18 18:13:55
notebook Home 戻る  過去 未来