星屑
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遠いあの日
人を人とも思わない子供たちが
寄って集って私を殺した
それが学校です

今日に至るまで
彼らは大人になれなかったまま
きっと今でも会社で見れば
あの時のように私を殺すでしょう

私は私が何かを知りません
ただあなたの神性が
おぼろげに私の輪郭を浮かび上がらせて
これこそ人だと信じているだけ

そんなこと
25年も前に私は分かっていたし
今どこの誰であろうと
私が心を許さないのも無理はないのです

だって
あの時彼らが14だったのなら
私は今39
どれ程待っても追い付かない所にいる筈です

もはやこの道に名前はありません
誰も通ったことがないから
新雪を踏みしだくように
一歩ずつ進んでいくしか方法はない

あなたが好きです
見えないものを見ることの出来る目で
私の醜さを計ってください
この世でたったひとり、それは誰でも同じですが

あなたを見ることができない
あなたを聴くことができない
それだけでもう
私の心は呼吸しづらくて

きっとあなたのことも愛せるので
赦せるので
抱きすくめて
本当のことを話しましょう


自由詩 星屑 Copyright 303.com 2024-01-13 18:24:27
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