Solitude at midnight (...with wiskey)

独りきりの夜の隅に

誰の邪魔にもならぬように

ランプの灯をそっとつける

私は低廉なグラスをかかげ

タリスカーをその灯に透かしながら

本を片手に煙をそっと浮かべた


窓辺を月が過ぎていく

貴方を失ったあの夜のように

言葉無き痛みが突き抜ける

それでも氷が浮かぶ水面の中に

須臾の間でも思い出す顔があるなら

幸せなのかもしれぬと脳裏によぎった


孤独な夜を上手く誤魔化す

旧い世界の人もそうしたように

甘み微かな苦みを噛み締めている

煙と塩の香りを舌で転がし

誰も居ないこの宵闇を刻みながら

在りし日と来たる日の均衡を生み出していく






自由詩 Solitude at midnight (...with wiskey) Copyright  2024-01-09 02:34:41
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