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俺がもし世界を変えられたとしても
あなたをあなたから護ることは出来ない
巣から落ちたひな鳥を世話するように
どんなにか丁寧に悪意から庇おうとも

俺の知らない世界に続くわだちを
あなたは生まれつき見付けられる
俺の知らない時間を計る時計を
あなたはその手に神から与えられている

あなたはこの世を憎みものろいもしない
俺よりもはるかに背が高くなっていく
その肩に負った運命から目を逸らさず
光差す所を信じて飛び立つまで共に居よう

俺はあなたのために世界を変える
そしてあなたがあなたを傷付ける日
その時もしも俺のことを思い出したなら
いつどんな風にしても俺がそれを赦そう

俺はあなたのための神になりたい
俺はあなたのための刃でありたい
俺はあなたのための詩になりたい
俺はあなたのための愛でありたい


自由詩Copyright 303.com 2024-01-06 06:23:57
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