蝶
303.com
僕を殺して
僕が産んだ
君の子供を
手に掛ける前に
自慰でずたずたの性器に
伸びたままの爪を突っ込んで
笑った彼女の腕には
無数のためらい傷
僕は彼女を笑わなかったよ
僕を殺して
君の青褪めた顔も
本当に見たくないから
その前にちゃんと殺して
僕のちょうちょ
君の翼
私の両足
あなたの目が褪めてゆく
別に不思議なことじゃないんだ
たとえば本にあと書いてあるから
あと発音するように
世界で魔術は今も働いている
僕を殺して
下らない噂や嫌味なんて
気にしたことがないけど
その心を踏み潰さないようにはしてる
僕を殺して
君が僕のせいで傷付くのは
見られない
気にし過ぎだろうか
どうしていいか分からない
明日二度と取り返しのつかない裏切りを覚える前に
僕を殺して
他の誰でもない人を
愛していると言って
僕を殺して
自由詩
蝶
Copyright
303.com
2023-12-30 13:29:43