嫌なことがあったとき
愛心

私の胸の奥の柔らかいところに
靄がかかって痛みが走る

肺を潰されていくような錯覚に陥り
呼吸が出来なくなり
次第に息は浅くなる

同時に脳内でガンガンと
後悔とか怒りとか悲しみとか
不安とか苛立ちとか
情けなさとか自己否定とか

そんなものが魔女の大鍋の中
ぼこぼこと浮かんでは消えて

ただひたすらに自分で自分を責め立てる

だから人間と関わりたくないんだと
その他大勢全部ひっくるめて
全ての人間を拒否しようとする

そんな救われない心を救うのは
同じく人間だとも分からずに

甘いお菓子と惰眠を貪り
我に帰るまで

私はただ私だけを
肯定し続けるのだ


自由詩 嫌なことがあったとき Copyright 愛心 2023-11-22 00:34:56
notebook Home 戻る  過去