なないろ、五行歌風
wc



夕空と海の混じり合うそのすきまに
すべり込むうみどりの影のさみしさ
赤い包みのキャンディーをポケットから取り出すと
口に入れる間もなく
風景に溶ける




”ちかみちはこっち!”
追いかけてくる橙を振り払いながら
ななめになった鉄筋コンクリートの間を駆け抜ける
大人たちの手の届かない所へいこう!
ふたりで




夜空に張り付いた満月と
街灯の下でタバコに火をつける
鋭角の月を夜空の中央に戻すために
ぼくは分度器をとりだして
アスファルトにそっと置く




さわさわとする
みどりが
あすふぁるとに
えがく
かげ




空は零れ落ちるように瑞々しく
どこまでも続く地平線を想像しながら
自分を浮かべてみる
水面が耳をくすぐる感触に
世界がさかさまになるのを感じて
ふいにさみしくなる




染まる
染める
藍は青より深い
深すぎる藍は
藍でなく




朝焼けの色は何色だろうか
首をひねりながら小鳥の鳴き声を聞く早朝に
コーヒーとパンはいかが?
ミルクは多めで
それはきっとうすいうすい色


五行歌ってよく見ますが、よくわからなくて
流行ってるのかな。
乗ってみました、楽園米米
いや失礼
babyだと良いのかなどちらにせよ浪漫飛行です。


自由詩 なないろ、五行歌風 Copyright wc 2023-11-04 13:07:52
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