あの夢が本気だったと本当は
妻咲邦香

この場所で根を張ったから逃げられず
だからホテルは優しいのです



堂々と孤独になった暁に
戻っておいで魚の私



何気ないニュースでやっと知る彼の
身長体型年齢までも



おもろうてやっぱおもろい君だから
最後に残ったプリンと換えて



ウィンクが上手に出来る人になり
次は絶対似合う人へと



これからは肩に似合わぬ大きさの
トートバッグとペアで愛され



完全に世界征服おめでとう
今日は有名女優がゲスト



夜と朝カップに混ぜてカフェオレに
希望足したらなんか微妙に



真っ直ぐに横一列に細胞が
夢を見ること翼と言うの



蜜月がまたやって来た戯れに
私と詩との3日の休暇



また朝が勝手に始めてくれちゃって
生きてる限り変でいられる



せつなくてお腹が空いた
それだけのことがいつしか
詩と名が付いて



心臓に火傷の痕がある人は
一人残らず海の生き物



あんまんはパンじゃないから残念ね
アンパンマンになれなかったマン



颯爽と逃げてくれればいいのにさ
ひいたリップの跡ひび割れて



青溶かし線香花火に混ぜ込んだ
普通の恋って難しいかな



あの夢が本気だったと本当は
追いかけてた時叫びたかった









短歌 あの夢が本気だったと本当は Copyright 妻咲邦香 2023-10-22 21:16:18
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