春の光に芽吹く
ひだかたけし

このしずかな慈しみの流れ、
今日もあおいあおい街並み
浸しながら伸びてゆく包んでゆく

かつての子が
ヒメジョオン咲き生い茂る野原を駆け廻った時、
世界はこの子を慈しみの流れに浸しただろう

いつもの優しい無関心を解き
普遍の宇宙 開きながら

今日も青い青い世界
人々のそれぞれの夢、呑み込み 
照る陽に
女の黒髪、艶やかに映えさせ

普遍の宇宙 春の光に芽吹く



自由詩 春の光に芽吹く Copyright ひだかたけし 2023-05-04 16:01:41
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