天使たちよ、神々よ~この夕べに
ひだかたけし

濃密な青を流し込み
暮れゆく空を
眼差し見つめながら
僕は想う

この夕べに舞う天使たちを
この世界の奥深く躍動する神々を

でも、僕は
貴女たちに達していない
未だ全く
ただそのための、
貴女たちに近づくための、
一つの手掛かりを見付けただけ

流れゆく雲、香る薔薇、振り返る友、過ぎる時

この世界の
あらゆる愛しい在るものたち
一瞬に開ける底無しの永遠に
隔てる意識の壁を超え
互いに交わり結ばれる

  *

貴女たちは常に活動し生成し
休むことを知らないという

僕は受け容れ、僕は知らない
ただ自らの感覚を感情を意志を思考を
ひたすらに研ぎ澄ます

耳を澄まし、そこに何かの影を掴もうと
直観がイマジネーションが、生動する思考の影を追い

ゆっくり、自らの本性の根底へ

  *

濃密な青を流し込み
暮れゆく空を
眼差し見つめながら
僕は想う

この夕べに舞う天使たちを
この世界の奥深く躍動する神々を

脈打つ夕べの一瞬に
僕は遠いあこがれの
ふるさとへと溶け入る









自由詩 天使たちよ、神々よ~この夕べに Copyright ひだかたけし 2022-09-30 18:32:56
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