星と神さま
秋葉竹



夜はいま小さな恋を突きつける月も涼しく笑ってくれる


幸せを積みあげた指が照れながらあっかんべーって顔して笑う


ただ気だるい日曜日にはただ好きなスイーツの店をただ探す午後


傘をもつ手が震えるのは寒いからじゃなくて君に触れているから


水のない川を歩いたみあげると鉄橋を走るSL列車


麦ちゃんは抱きたいときは来てくれず「ごはん」と聴けばすり寄る愛猫


夕べみた極彩色の夢どおり陽の射す教会で聴く賛美歌


神さまはこの湖の底にいて正直者を探してはいる


星が落ち転がっているアフリカの砂漠に吹くのは静かな夜風


さみしげな月が西への弧を描きたった一人でみている時計


星たちを吊り下げている糸を切り流れ星でもみせてあげるね













短歌 星と神さま Copyright 秋葉竹 2022-05-22 05:43:09
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