6カ月
葉leaf

6カ月になるわが子は驚異であり脅威である。わが子が自身へと生み出したもの、わが子が両親へと生み出したもの、わが子が彼方へと生み出したもの。わが子は常にほとばしっている、この親密な家庭へとほとばしっている。いつも満々と血液を湛えながら泣き笑い動き回る。生命とは、純粋な生命とはこのような幼い姿をしていたのか。このような幼い姿でありながら狂獣のような衝動に突き動かされている。寝返りはとどまることを知らず、寝返りをしては泣き、絵本を読んであげると声をたてて笑う。母親の抱っこは何よりの癒しだ。この電撃は、徐々に両親の心身を活性化すると同時に両親の心身をむしばむ。ハーフバースデーでは両親は疲れ果てていた。洋食屋の料理をテイクアウトしてお互いをねぎらう会になった。わが子が寝ている時が両親の癒しの時、だが寝ている時こそ次なる衝動をらんらんと蓄積しているのだ。わが子と両親との格闘、ひとまずは圧倒的なわが子の勝利であった。


自由詩 6カ月 Copyright 葉leaf 2021-12-13 05:12:52
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