みよこさん
アンテ


みよこさんを
つくりました
まゆげがくっきりしていて
みぎみみのうしろに
ちいさなほくろがありました
みよこさんはあさはやくおきて
ごはんのよういやそうじやせんたくをしてくれました
ごごはゆっくりとおちゃをのみながら
いろんなはなしをしました
みよこさんはものしずかでしたが
しつこくせがむと
じぶんのことを
ぽつりぽつりとはなしてくれました
きょうだいはさんにんいて
かたつむりとどろっぷのかんがすきで
かさにぶらさがってそらをとぶのが
ゆめだそうです
よるになると
みよこさんがつくってくれたごはんをたべて
ゆっくりとおふろにつかって
はみがきをして
ぼくはふとんにもぐりこみました
みよこさんはあかりをけして
てをつないでくれました
ひそひそばなしをするうち
みよこさんのあたたかさが
ぜんしんにひろがって
おやすみなさい
またあした
とてもやさしいねむりがおとずれました
つぎのひ
めがさめると
みよこさんはもとにもどっていました
たけうまやばけつやびーだまや
かさやはりがねが
ゆかにころがっていました
まどのそとで
とてもしずかにあめがふっていました
ぼくはふとんのなかで
ちいさくまるまって
てのひらをみつめました
いつか
もとにもどるまえに
みよこさんのゆめをかなえよう
あめはとてもしずかに
ふりつづいていました
ふりつづいていました





自由詩 みよこさん Copyright アンテ 2005-04-20 22:39:49
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