長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典
アラガイs
「千羽鶴」 作詞 横山 鼎 作曲 大島ミチル
式の終わりに際して地元の少女たちによって合唱される。悲惨で哀しい出来事を表現したこの歌は決して哀しみだけを閉じ込めて表現されてはいない。それが聴き入るわたしの胸の琴線にいつも触れてくる。何故か「五輪賛歌」から流れてくる絶え間ない強い光と、現実に照らされた暗い影との二面性を強く意識して感動を呼び込んでしまう。これはこの対極に位置する二つの歌に込められた思いから、人類の叡智に対する希望をひとつの夢に託すような願いを同様に感じるからだろう。
作詞は一般公募から選ばれている。 折紙の色に喩えたシンプルな作りの詩である。しかしこの素晴らしい歌詞を選んだ長崎の人々が広島県民のわたしには羨ましくも思えてくる。付けられたメロディーと合わせて歴史に残るような、また遺り続けなければならない歌である。「五輪賛歌」のように。