職人手仕事
りゅうさん
梅雨
紙がうねる
髪もうねる
本作りでいい紙に文章を印刷して
折々、束ねては紐閉じしていく
古風な感じが気に入っている
大量生産はできない
父が私の論文も本にしてくれるかと
言ってきたのでいいよと言うと
ではざっと百部くらいと
そういうとこだぞ
製本の仕方を見て百部とは
人のこと見てるのかなっていう
印刷所に頼みましょう
遺稿にならないか心配だから
その話はまた今度
巻いた髪になるのは
身体が弱っているからだとか
カールして喜んでばかりも
いられない
自由詩
職人手仕事
Copyright
りゅうさん
2020-07-07 06:45:02
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