珈琲に角砂糖を十個入れる理由
ミナト 螢

珈琲の中に
城を作った

溶ける角砂糖
火傷する体

十個目の窓に
助けてと願う

白い粒子が
マグカップの色で
塗り潰されて

スプーンで
混ぜると
黒い海に光る
星の住処が

シュガースポットと
呼ばれた夜は
缶コーヒーじゃ
満足できない


自由詩 珈琲に角砂糖を十個入れる理由 Copyright ミナト 螢 2019-02-19 20:55:06
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