優しい仕事
AB(なかほど)

  


まごころ屋が閉店になる
食っていけなくなったのではなくて
もう跡継ぎができたという

けれどこの町の誰も
その跡継ぎのことは知らない

まごころ屋は
壊れたオルゴールの小箱を眺めながら
今度は別離のテープの
切ったり貼ったり屋になるという


そんな人達に

もう
  いいのですよ

と言うのが僕の仕事
なのだけれど




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自由詩 優しい仕事 Copyright AB(なかほど) 2005-03-28 22:52:16
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