コバルトブルーの湖
st

枯葉のように

舞い落ちた

夏の日の恋


白いボートで

あそびながら


エメラルドグリーンより

コバルトブルーのほうが好き


紅葉のころに

また来ましょうね


といっていた


きみの笑顔が

よみがえる


あの日の約束を

おいかけて一人きり


残り少ない 秋の日の

晴れわたる高い空


夕暮れは

悲しすぎるから


やさしくて

あたたかな

木漏れ日のなか


コバルトブルーの湖の

白樺の道を

踏みしめる



苦しいことや

悲しいこと


みんなわすれて


思い出すのは


楽しいことや

幸せだった時のことばかり


とてもいえなかった

さよならを



水面にただよう

落ち葉にのせて


コバルトブルーの湖底へ

旅立たせよう





自由詩 コバルトブルーの湖 Copyright st 2018-11-22 13:31:35
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