春の日差し。
梓ゆい

桜の季節
舞い踊る花びらの中で
遺影の父が笑っている。

暖かな風が吹いて頭上を見上げれば
並んで浮かぶ雲が二つ。
その姿は
海原をゆくイルカの親子にも似ていた。

八ヶ岳の裾野に抱かれて
父と過ごした日々を思う
うれしさと
楽しさと

遠き日々の懐かしさ。


自由詩 春の日差し。 Copyright 梓ゆい 2018-10-25 21:49:40
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