暗示をかけるべく
余韻

獲物とは何秒か前に放たれた自分さ
無論、放ったのも自分自身 無意識だろうけどね
そうやって毎日へと送り出されてる
たったひとりでもシュプレヒコールを!
そう気付いた者だけに現れる選択肢があるという
僕もようやく気付いて 今更ながら活気づいてきたところさ

どうやら金額ではないようだ 札束というのは
使い道がなけりゃ 2,3枚だって札束なんだろう
驚くことじゃない 相談するようなことでもない
あらゆる事件や事故に僕は唾を吐きかけやるんだ こうやってこっそりと…

連日連夜の遺体が僕の心に落っこちてきて
とうとうバラバラになっちまった 僕の心がね
行き着く場所なんて もう何処だっていいよな
もうすぐ降り立つ場所だけを 強く思い描くんだ
こんな心にはどうやっても羽も翼も生えやしないけど
だからこそ!って強く強く

うめき声がする 叫び声も聞こえてくる
おそらくは幻聴だろう ならかまうもんか 振り返らずに
驚いてたってしょうがない 相談したってどうなるもんでもない
僕は僕の中の通り魔が通り過ぎるまで
暗示をかけている こうやってこっそりと…

たった一枚きりの絵画の中の景色を僕はずっと思い描いていたんだ
仮に絵画にするなら題名は初恋
すべては詩になるまでの過程だと思えば心も自然と落ち着くはずさと
暗示をかけている 今日も明日も


自由詩 暗示をかけるべく Copyright 余韻 2018-07-26 10:09:45
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