不協和音
ミナト 螢

順番通りに死んでいくのなら
僕は何番目の星になるの

ビニール傘が裸になるような
風が吹いて雨が降って
おにぎりが三角じゃなかった夜

いなくなったお母さんのことで
食欲をなくすはずだったのに
誰かが握った爆弾みたいな
米の塊を3個も食べた

罪悪感と満足感とが
綱引きをして心の位置を決める

あらゆる感情が和音になって
繋いでゆくのは手と手のパレード

涙も汗も流したこの川で
順番通りに死んでたまるか
人の思いはこんなにも強く
僕の掌に伝わって来る


自由詩 不協和音 Copyright ミナト 螢 2018-07-12 12:58:27
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