私
春日野佐秀
何かを伝えるために生まれた
それが 私
けれど何を伝えるのか
けれど誰に伝えるのか
忘れてしまった 時の中に
それも 私
たぶん言葉ではうまく言えないだろう
たぶん涙がでてしまうだろう
私の中を流れる河は
サラサラと何に狂わされることもなく
穏やかに時と化していく
何を知っているというのか
何を知らないというのか
何を知らなかったというのか 私は
自由詩
私
Copyright
春日野佐秀
2003-11-17 19:54:00