漢字たちの感情
こたきひろし

愛が上に乗って
情が下から支える格好は
たとえば我が子を肩車する父親かも知れなかった

でも
上下関係がひっくり返って
愛が情の下敷きになったら
重なりあう男と女の体を連想してしまうのは
単純に卑猥な心のせいだろうか

愛情にしても
情愛にしても
それは人であるから沸き上がる感情

人が人であり続ける為に
時に
愛は情にささえられ
或いは
愛は情のしもべになって
感情の熱い火花を散らす
感情の熱い火花を


自由詩 漢字たちの感情 Copyright こたきひろし 2018-02-23 22:35:55
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