センブリの目線から
藤鈴呼
誰かの悪口を言う人は嫌い
唇が歪んで
涙で滲む視界よりも
もっと酷い景色を
雨樋越しに
押し付けられるかのような
不快感が あるから
愚痴っぽく火照った頬に
スコールの粒ひとつ
直ぐに止むから
傘を取りに行かなくったって
平気
上機嫌なままで振り返れば
見たこともない景色
背が低いと嘆く勿れ
誰にも見付けられず
足蹴にされてきた金貨に
気付ける 美しさ
シミッタレタ心のままで
染みっ垂れた雫を眺めると
太陽が 乱反射して
止まらない 笑顔
もっと続けば 良かったね
★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・°