うたげ かんむり
木立 悟





夜明けに渦まく陽の前に
同じ大きさの樹が被り
風 振動 目覚めるもの
散る葉を鳥に変えてゆく


白いまわり径を
囲むみどり
水の音 鈴の音
冷たい警笛


空に触れては離れる指に
霧と鉛はからみつき
落ちるにおい
鳥になれない葉のにおい


吹雪の底にゆらめく松明
暗がりになれない暗がりが
羽のかたまり
かたちの裏側に浮かんでいる


景の雨が雪を刺し
氷の足跡を残しゆく
霧の穴にまたたく星
いつか いつかまた 降り来る言葉


夜明けは近く 夜明けは遠い
来ないかもしれないもののしるしを
風と水は洗いつづける
誰もいない通りを叩く外灯


欠けたものたちの宴から
補おうとする涙から
水の花は生まれ生まれて
くりかえし くりかえし
子らの鈍の冠に降る  




























自由詩 うたげ かんむり Copyright 木立 悟 2018-01-12 20:15:05縦
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