フラグメンツ/雪どけ 十七音
AB(なかほど)


🌨️

雪模様 左様ならばの鳥と号く
梅林の 振り向き坂へ 港の灯


🌨️

現世の 踏み跡もなし 雪々野
海鏡 雪降るげんろ 魂火の


🌨️

明日消えるはずの記憶が雪になる 
もうとっくに積もりはじめているのか
その雪もどっかの明日へつながって


⛅️

今朝の雪も溶けた午の格子窓
山白く会えないひとと息白く 


。。 。

雪上にこぼした灰も白とする


❄️

氷点下 要冷凍の世界地図
雪どけの朝 つかめないまま消えた
花匂う北森雪の最後の符

。。 。


🌨️

藻採り雪 炉端の祖母の指支度
手をつなぐ忘れたつもりの冷えた手と


🌨️

戸走りの冬越し飛蝗 奥間の灯
ねえジミー ただ雪割りの草上へ







俳句 フラグメンツ/雪どけ 十七音 Copyright AB(なかほど) 2018-01-04 14:28:36
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