昨夜の風
吉岡ペペロ

もうだめ

じゃあないだろ

おおきないんせきが

このほしにぶつかろうと

わるいほうこうに

よのなかがながれていこうと

まだだいじょうぶ

いのちをかけて

いきているじゃあないか


昨夜の風に葉っぱは

ぐちゃぐちゃに揉みしだかれて

段差という段差に張りついていた

夏の朝みたいな緑の香がする

打ち明けあった不器用なふたりを

セミの鳴き声が照らしてくれていたね


もうだめ

じゃあないだろ

おおきないんせきが

このほしにぶつかろうと

わるいほうこうに

よのなかがながれていこうと

まだだいじょうぶ

いのちをかけて

いきているじゃあないか






自由詩 昨夜の風 Copyright 吉岡ペペロ 2017-10-23 23:39:45
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