渋谷の歩道橋
番田 


渋谷での何度目かの面接
しかし 一日の中で
他にどんな変わったことがあったのだろう
気づいたら 思い出していた その 面接


私はこれからこの街でどう生きていくのだろう
しかし そんなことを考えながら
私は担当と話をし続けていた そして
気づいたら 帰りのホームに立っていた


この業界は縮小傾向なのだよと言われ
これからも私はそんな仕事をなくしたくはないけれど
全てが ウェブコンテンツに押されつつある今の世界
だが 街の様相も 人も 昔と同じようなものだった


私が学校に通っていた頃の歩道橋から
よくそうしていたように行き交う車を見ていた私 そして
よくそこにいた 私の友人の横顔を思い出す
そこで思い描いていた今の自分の姿を思い出そうとしていた



自由詩 渋谷の歩道橋 Copyright 番田  2017-09-28 01:05:52
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