つめたい夏
葉leaf
小石を拾うと
小石が落ちるときと
逆の音がした
それはつまり夏の音であり
連日の雨から集まった夏の電信である
つめたい夏には
小さなものばかりが集まる
小鳥が鳴いたあとの一瞬の静寂や
蜘蛛が張り間違えたできそこないの巣など
この微妙な季節の傾きを
人の憂鬱がすべり落ちていく
自由詩
つめたい夏
Copyright
葉leaf
2017-08-19 02:06:51
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