ぼやけた夏
番田 

あれは私がまだ 
私の親のことが思えていた頃のこと 誰もいない
誰にも会ってはいない きっと 眠りの中で
そして 私は思うような私でいられた


私は日差しのラインを感じる しかし ああ
そんな日に何もかもが でも そこで
感じさせられた世界だ いつのことに
アイスコーヒーを飲んでいた日はさせられたのだろうか


渋谷の中で変えさせられていく 人は ただ
人の流れが しかし 早すぎた世界で
何も変わってはいないのだ 私は街並みの中の
自分の世界で だけど 立ち止まってはいないけれど


与えられたスイカを齧るのだ 誰かの育てたであろう
閉じていたり開いていたりする その目で
親に いつか メールを打っていた頃のような
私は 風を 頬に 感じさせられながら


自由詩 ぼやけた夏 Copyright 番田  2017-07-17 22:33:02
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