青い裂果
ただのみきや
青い裂果
光の手中に墜ち
さえずる鳥 ついばむ鳥
文字へと変ずるか 黒く蟻を纏って
大気に溶けだす肉体は祈り
小さな動物の頭蓋のよう
未満の種子 生を宿すこともなく
成熟と血脈から絶たれ
自他の境を失った
やがて他者へと 遍く 薄められ
青い裂果
赤い鉄の匂い
招きに集う悪食のぬめる眼に
映る あどけなさ真白く
渾身の 鈍器の一撃に似て
《青い裂果:2017年6月24日》
自由詩
青い裂果
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ただのみきや
2017-06-24 13:44:58
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