友人と夜の赤羽で
番田 

金曜日に友人と飲んだ
彼と会うのは十年ぶり 私の中学生時代の
彼は同級生だった そして 街は活気づいていた
いつの間にか痩せこけていた彼の姿も改札に立っていた


肌寒い夜 留まらない風
朝の心配もない私は 昔のことをたどるように 
私は話した しかし 夜はきらびやかな光で
焼鳥を食べながら朝の光を思わされていた


彼の言葉と そして 私の言葉の響き
それが昔の時を紡ぎ出すように 彼は
しかし 覚えていただろうか 私のことを
私は確かに話していた 忘れずに 彼の言葉を 


改札で私たちは手を降った 瞬間の 確かさ
彼は 今では 会社ではリーダーだった
だから私は私の手を降った
将来は彼ともう会う日が来ないのだとしても


自由詩 友人と夜の赤羽で Copyright 番田  2017-03-05 22:20:38
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