木曜日恵比寿で
番田 


Yという友達と会ったその日私は彼を待っていた
彼は 喫茶へ来た そして酒場へ向かった
そんなことを思い出す
彼の目を見つめていた私がそこにいた


私と過ごした色々なことを忘れていた彼
あれから色々なことがあったけれど
なぜ 彼は 今でも あの頃と同じように
無意味に酒を飲むのが好きなのだろうか


私は 去年と同じ喫茶店にいた
私は些細な事も覚えていたけれど
それは普通なことではないのかもしれないと 彼を思い出す
奥さんとどんな人生を描くのだろうと 考えながら

*

彼は時計を見せてくれたのだった
彼にしては高い買い物の時計を
そんな時計を見た その SEIKOの時計をつけた彼と
一年ぶりに 私は会った



自由詩 木曜日恵比寿で Copyright 番田  2017-02-12 20:42:26
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